inserted by FC2 system 少年漫画における個性の所在と変態論



個性という言葉がある。
個性っていうのは、とても大事なものだと思う。
特に、漫画の世界においては、個性があるかないかで全く評価は変わってくる。
キャラに個性を持たせることで、初めて生き生きとしてくる。別に漫画に限らず、どのジャンルでも物語である以上キャラに個性を持たせなければそれは良い物語にはなりえない。
まあ結局は個性を持たせたもん勝ちだと思う。特に少年漫画ではその特徴が顕著に表れている。
しかし、俺は思う。
個性ってのを持たせすぎたキャラクターは、変人へと変わる。
うん。変人になると思う。世界観とかから見ると普通だから気づかないことが多いけど、改めて考えてみると変人だった、というキャラが身の回りにもあふれている。
少年漫画のほとんどには、変人が出てくる。 一人も変人が出てこない少年漫画があれば、それは逆に驚嘆に値する。
なぜだかすぐに頭に浮かんだので、「テニスの王子様」を例に挙げてみると、あの漫画の登場人物はほぼ全て変人のカテゴリに分類される。
なんだかよく分からない球を打って、なんだかよく分からないテクニックで打ち返して、なんだかよく分からない名前の決め球があって、なんだかよく分からないけど決着がつく、という登場人物が全て変人でなければなりたたない試合の構成になっている。
つまりは、俺の主観では、変人というのは「理解不能」な人間たちだと思う。
他にも例を挙げてみると、「魔人探偵脳噛ネウロ」の桂木弥子や、「ハンターハンター」のビスケ。「こち亀」の絵崎教授。「天使な小生意気」の源造。「ジョジョの奇妙な冒険」の大体のキャラ(なんじゃそりゃ)。「ミスターフルスイング」のエースピッチャー・バッター全般、などなど。
前述したように変人とはしょっちゅう見られるものである。
では、変人よりもさらに「個性」を強めるとどこに行き着くのだろうか。
それは、「変態」の域に到達する。
何を真面目にバカらしいことを言ってるのかといわれそうだが、コレは結構真面目な話である。
さっきも例に挙げたので、もう一度「テニスの王子様」を例に挙げると、なんか名前にカバがつく奴がいたと思う。あんまり詳しくないので分からないけど。
あいつは「変態」のカテゴリに入る。キャラ作りといい、意味不明な言動・行動といい、あれは変態になるのではないだろうか。あまり詳しくないけど。
他にも例を挙げてみると、「デスノート」のL。「ミスターフルスイング」の猿野兄(名前忘れた)。「魔人探偵脳噛ネウロ」の犯人全般(特に、ドーピングコンソメ、七光り、首斬り美容師あたり)。「NARUTO」の、ザブザ(漢字が分からない)。「ワイルドライフ」の陸刀教授や、鉄生の同期生(名前忘れた)。
とまあこんな感じである。あまりに個性が強すぎて名前が印象に残っていないことが多い。
とにかく、個性の強すぎるキャラは落ち着いて見てみると、変態以外の何者でも無いということが往々にしてある。
しかし、これは決して悪いことではない。むしろ最初に述べたとおり、個性が強ければ強いほど、キャラ一人一人が目立ち、面白い作品が完成することが多い。
しかし、変人の出てくる漫画はたくさんあれど、変態が出てくる漫画はあまり多くない。
それに、出てきたとしてもせいぜい2、3人だと思う。

そこで、この作品を紹介したい。

 

武装錬金 (10) (ジャンプ・コミックス)

「武装錬金」だ!!
この作品はとにかく凄い。偉大なる少年漫画家、和月伸弘先生の作品である。
この人は、「るろうに剣心」を描いた人として有名だが、この作品も結構な人気であった。アニメ化もされた。
この和月先生は、キャラに個性を持たせるのが非常に上手い。今の少年漫画界においても、ダントツで上手い。
彼の作品の中では、一度見ると忘れられない個性の持ち主達が、大量にあばれている。
何が凄いってこの作品、登場人物の約七割以上が変人レベル以上で、大体半分くらいが変態のカテゴリに属するという神漫画である。
ストーリーは、こんな感じ。


私立銀成学園高校の2年生・武藤カズキは、ある日の夜、廃工場で巨大な怪物に襲われていた少女を助けようとして命を落とす。しかし翌日彼は無傷で目を覚ます。携帯電話には「新しい命、大事にしなさい」と謎のメッセージがあった。

自分に起こった出来事を訝む彼の前に再び謎の怪物とともに謎の少女が現れた。カズキの新しい命「核鉄(かくがね)」、少女の謎の武器「武装錬金」、そして人食いの怪物「ホムンクルス」…。謎の少女、津村斗貴子の口から語られるその言葉に、持ち前の正義感を発揮させたカズキは錬金の戦士として戦うことを決意した。

カズキは斗貴子と共にホムンクルスを創り出した創造主を探し始める。その途中で戦ったホムンクルスの攻撃によって斗貴子がホムンクルスにされる期限が迫る中、二人は創造主が蝶野攻爵であることを突き止める。カズキは自らホムンクルスとなった蝶野攻爵を倒し、斗貴子を救う。

その後、カズキは正式に錬金の戦士となり、復活した蝶野攻爵改め、パピヨンを加えたホムンクルスとその信奉者の集団LXE(超常選民同盟)との戦いに挑む。LXEとの戦いの途中目覚めた謎の戦士ヴィクターとの戦いの中武藤カズキの体に異変が起こる。錬金戦団に追われる身となりながらも、仲間にも助けられカズキはヴィクターと自身の体の真実を知る。
 (wikipediaより転載)


一番下から二行目の文に注目して欲しい。
「復活した蝶野攻爵改め、パピヨン……」と書いてある。
このパピヨン生誕シーンは、有り得ないくらいの変態っぷりを見せている。
蝶野は、病気になってしまい、死を余儀なくされた。
しかし死にたくないがために自分で自分をホムンクルスにすることに決める。
そして、ホムンクルスになるために育てていたホムンクルスの種を、実の弟に殺される。
弟はヒャッハッハッハ!とかいいながらご満悦の表情。
しかしなんか気合でホムンクルスになることに成功。
早速、手のひらから弟を美味しくいただく。
このとき、何が凄いって、ビジュアルが凄い。
覚醒した彼は自らをパピヨンとか名乗りパンツ一丁に蝶型のマスクという解析不能ないでたちで暴れまわる。
これが、その写真だ。

武装錬金 (2) (ジャンプ・コミックス)

真ん中が彼であるww
「黒く、熱く、甘い」とかなんとか人間をコーヒーの味に例えながら屋内を闊歩。
その格好で、父親のところに行くと、父親まで「素敵なファッションだ!」とか言い出す始末。もちろんその父親もすぐに食べられる
何十人にもわたる親戚全てを完食した挙句、「今日がパピヨンの誕生祭だ!」とかとても常人には理解できない発言をするw
そして、ようやく主人公が勝ち、死んだのかと思いきや、当たり前のように次の巻で復活してくるという念の入れよう。
復活して最初に言った言葉は、「蝶サイコー!」多分「超サイコー!」と言いたかったんでしょう。
復活してすぐ、主人公のところに顔見せに彼はやってくる。
こういう格好で。

 

武装錬金フィギュアコレクション パピヨン 完成品フィギュア オーガニック版《予約商品01月発売》

この変態センスには脱帽ww
まあ厳密にはこの時点で羽はついていなかったんだけど。
この格好で堂々と街を歩いてハンバーガーを食べにいけるのだから凄い。

彼は後々も凄いことをし続ける。彼がちょっとした事情で、主人公たちのもとに潜入したときのこと。
ヒロインが「貴様、パピヨン!」と、怒りをあらわにして言うと、「チッチッチ、パピ(はあと)ヨン(はあと)。もっと愛を込めて(はあと)」
というような発言wいやあ、面白いなぁ。
で、いきなり話が飛ぶんですが、作品が完結した後、彼も丸くなる。
じゃあ一般人として生活していくのかというとそうではなく、「街で話題の蝶人パピヨン」として生きていくのですww
ちなみに、彼の祖父もなかなかの変態。
「ドクトル バタフライ」とか名乗っているのだが、

 

ヒゲが蝶の形をしているww

では、パピヨンがこの作品の究極の変態なのか? そうでもない。
彼を超える変態がこの作品には存在する。

 

これである。

もはや、人としての領域を大きく超えている。
骨格がどうなっているのか是非知りたい。
上の画像はあらく、切れていて若干分かりづらいが、彼の顔は確かに三日月をしている。
すると、勘の言い方は気づいたかもしれない。
月というのは、日に応じて満ち欠けするものだ。
同様に、彼も30のパターンを持っている。

 

 

完全に気が狂っている。

一番細い奴など、人間のカテゴリに入れてはいけない。良いはずが無い。
しかも、戦闘時には、上の30体全てに増殖して戦う。
上の30体全てが同時に闘うのだ。

これを狂気と呼ばずして何を呼ぶのだろう。

さらに、語尾には常に「む〜ん」をつける。
ここまで来ると「変態バンザイ!」って言いたい。

 

 

主人公、武藤カズキが、主人公であり、変人。この漫画では全く珍しくない変人。
この主人公は、他の恐ろしいキャラたちに比べると、非常に普通。
それでも変人の域には入るのだが、変態があまりに多すぎて、目立たない。
途中で皮膚の色が赤銅色になったりするのに、目立たない。


それよりもヒロインが印象的。ビジュアルはこれ↓

武装錬金フィギュアコレクション 津村斗貴子 完成品フィギュア オーガニック版《予約商品01月発売》

足から何か出てる。
うん。怖すぎる。
ヒロインとしてかなりの人気を獲得したキャラだったが、良く考えてみるとこんな人に会いたくない。
街を歩いてたら100人中100人が避けて通るだろうw
まあ、上のパピヨンとかは100人中1000人が避けて通るけど。

危険なのは外見だけではない。むしろ、言動や行動こそが真に危険なのだ。

「臓物をブチ撒けろ!」というセリフが彼女の決めゼリフ。
「臓物」は「はらわた」と読む。
こんな下手すると放送禁止用語な言葉が決めゼリフなのは彼女だけだろう。
他にも、怒って主人公の肋骨の隙間に貫手を入れて肺を強打したり、主人公に向けて目潰しを放ったり
あろうことか本気で主人公の四肢を破壊しようとしたり。
更に、何かを隠している敵に向かって言うセリフとして有名なのがこちら。

「吐け。吐かないなら、地獄の苦しみの中で殺してやる。
  吐けば、楽に殺してやる!」

上手く取引が機能してない気がするのは僕だけでしょうか?
彼女の中で敵を殺すのは既に確定事項。
誰かが止めないとこのヒロインは暴走を繰り返すばかりだよ!
「禁則事項です」って止めにきてくれないものだろうか。

他にも、身長が6メートルくらいありそうな中国人とか、体重が1トンくらいありそうな中国人とか、変態は探せば探すほど居る。
少年漫画として、こんなにキャラの個性を引き立てた漫画は無いでしょう。
おススメの漫画です。ヒマだったら読んでみるといいでしょう。

 

まあ漫画としては断然「るろ剣」の方が上だと思いますが

(余計な事を言うな)

 

では。こんなところで。

 

 

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